こんにちは!
にわとり舎です。
先日、南小国町立りんどうヶ丘小学校へ絵本の読み聞かせに行ってきました。
わたしたち、今年度からお話ボランティア「かっこうの会」さんに参加させていただいています。
こちらの会は、小学校とPTAの方を中心に、保護者だけではなく地域の方々で構成されており
学校創設時から続いている会とのこと。
星和小学校、満願寺小学校、黒川小学校が統合されてりんどうヶ丘小学校になったのは、平成16年の19年前。
ちょうどその頃に保護者として学校と関わり合いを持っていた世代の方々も参加されていたり、
こち亀みたいに駐在さんもいたり、校長先生はなぜか西郷隆盛先生と改名?されておられたり、
地域全体でこどもたちの未来を考えている雰囲気がなんともアットホームでオープン。
(来春から小学生になる長男がまぶしいったらない!)
わたしたちもみんなの親戚のような気持ちで、
はりきって記念すべき第1回目に行ってまいりました。
この日の担当は1年生。
総勢わずか、6名です。
なやみになやんでえらんだ絵本はこちら。
白石久美子作 『かやねずみのちゅるり』 です。
かやねずみがテーマの絵本っていうのは、まずとてもめずらしい。
初版は1993年。
調べたところ、今は版元にもamazonにもありませんでした。
わたしたちはたまたまネットに出ていた古本に出会って即ポチりしてゲット。
本は世代を超えていつまでもずっと残るからいいですね、やっぱり。
親指サイズのちいさな野ねずみ、かやねずみ。
草原に住む日本でいちばんちいさなねずみです。
昨今は、草原の減少で絶滅危惧種に指定されています。
そんなかやねずみ、実はあのみんな大好きぐりとぐらのモデルになっていると言われているんですよ!
ストーリーは、ざっくりいえば、ねずみのお母さんが巣を作って子どもを育てるという話なのですが、
いわゆる絵本にありがちな子育て愛情物語ではなく、科学的に分かっている繁殖生態にもとづいた様子を
しっかり伝える内容となっています。
阿蘇の草原にくらすわたしたちにとっては身近であってほしい希少生物。
地元のこどもたちも今はきっとあまりよく知らないはず。
こどもたちが草原に関心が向くきっかけになればと思い、こちらの絵本を選書しました。
茅刈りのときに見つけた本物の巣も一緒に。
こどもたちには、野山をかけめぐり、自然を体感し、ときに絵本の物語を空想しながら、センスオブワンダーに触れて成長してほしい。
けれど、あるときを境に、それと一見矛盾するような世界に突入します。
相対から絶対の世界へ。
ファンタジーからリアルへ。
その一見矛盾めいた戸惑いが、若者たちの生きる道を迷わせている根源になっているように思えたりして。
その以降期を大人たちは端折らずに、丁寧に、率直に、綺麗事を並べずに、
どうこどもたちと向き合うかが肝心なような気がします。
子どもたちは希望。
彼らはこれからの未来、何をどう選択して生きていくのだろう。
どちらのせかいも自由に行き来できる知力と強かさとたくましさを養われるように
ともに学んでいけたらなとおもう今日この頃です。
ドキドキしながらの読み聞かせ、みんなの感想をじっくりじっくり聞いてみたいところだけど、
たのしい時間になったかしら。
かやねずみの巣は、学校へプレゼント。
リアルのインパクトって絶大っ!
帰り際、みんなが興味津々にねずみの巣を回し見をして、
「みんなに見せにいこー!」と
隣の教室へ走り持っていく姿を見れただけで胸がいっぱい。
大満足な1日でした。
阿蘇の里山の水源近くの古民家をセルフリノベーションしながら、薪をくべ、田畑を耕し、ときどき麦を編みながら、動物たちとともに暮らしています。あたらしい時代のあたらしい生き方を実践すべく、土に根を張り、ヒトも自然の一部として、日々をおもしろがって生きています。