活動の目的
REASON

草を食べる牛や馬、ひつじを放牧することで、阿蘇の草原がいつでも生き生きとした状態を保つことができるのです。

阿蘇ひつじ 2021.02.19

ひつじのぼんちゃんと暮らす理由

 

立春を迎えたあたりから、

光が春色に変わり始めましたね。

 

みなさん、こんにちはっ!

にわとり舎です。

 

いきなりですが、

ででんでんっ!!

 

 

わが家の縁側にご鎮座されておりますこのお方、

毛むくじゃらの大きいワンコではありません。

もちろんぬいぐるみでも着ぐるみでもございません。

背景と被写体に違和感ありまくりではございますが(爆)、

正真正銘のひつじさんです。

 

名前は、ぼんちゃん。

男の子。

貫禄たっぷりな出で立ちですが、まだ1歳。

 

ひつじの寿命は10年から12年と言われていますので、

人間に換算すると、7、8歳と言ったところでしょうか。

品種はコリデール種。

 

阿蘇さとう農園さんとのご縁で、昨秋我が家にやってきました。

 

ぼんちゃんは、とあるふれあい動物園出身で、

その動物園が閉園するとのことで、さとう農園さんのところに引き取られていました。

 

我が家で迎えるにあたり、

たくさんの仲間たちと過ごしていたのに、

急にひとりになるのはさぞ心細いのでは、と少し悩みました。

 

けれど、私たち人間、ワンダ、にわとりさんたちも一緒だから、きっと大丈夫。

ぼんちゃんの目を見て、よく感じて、とーちゃんが決定しました。

 

 

「どうしてひつじを飼ってるの?」

 

そうよくたずねられるのですが、

うまく返答できずに、

なんだかいつももごもごしてしまいます。

とーちゃんはいつもふざけたことを言ってすべっています。

 

 

 

 

 

ぼんちゃんはしっぽが長いままです。

 

ひつじのしっぽって、ウサギみたいな短いもこもこのを思い浮かべる方も多いと思います。

でも本当のしっぽは長いんです。

 

短いしっぽをよく見るのは、こどものときにしっぽを切ってしまうからなんです。

 

理由は、不衛生になるから。

 

もこもこのしっぽは糞がこべりついてすぐに汚くなってしまいます。

そこにハエやウジがわいて、ひつじの皮膚をダメにしてしまうそうなのです。

 

牧場でたくさんのひつじを飼育するならば、選択せざるを得ない行為かもしれません。

 

そんなことも、ぼんちゃんと出会うまで知りませんでした。

 

ラム肉、ウール、フリース、ムートン、フェタチーズ・・・。

私たちに馴染みがあるようで、ほんとうは馴染んでなどいなくって。

 

数え上げたらきりがないほど、

私たちの暮らしには「なじまないもの」たちは存在しているかもしれません。

 

効率よく管理飼育していくことと、生命を考え抜くことは相見えないかも知れないけれど、

こんなふうにひつじと暮らす不思議な家族として我々が存在し、

めんどくさがらずに考え続け、こうして発信していくことで、

忘れてしまったなにかや、清めくものをめぐらせていけたらと信じたいのかもしれません。

 

ひつじと暮らす理由は、こんなところでしょうか。

 

なんだか、カッコつけすぎですね。

でもちょっとした本心です。

 

 

 

 

 

さて、今年の節分は124年ぶりのゾロ目日だったり、

鬼滅の刃ブームだったり、と

例年より盛り上がっていたような気がします。

 

わたしたちの暮らす阿蘇小国郷にある小国両神社では、

「星祭り」と称する節分祭が毎年とりおこなわれます。

 

家族全員分の無病息災をご祈祷いただいたお札をいただけるのですが、

なんと人間だけではなく、

ペットや牛、馬などの動物たちの分まで用意してくださるのです。

 

 

もちろん、

ぼんちゃんや犬のワンダ、にわとりさんたちの分もいただきました。

 

 

なんだかとってもうれしくて、うれしくて、

とーちゃんが手を入れながら住まう古いわが家の大黒柱にずらっと並べてはりました。

 

今年1年みんな健康で平和に暮らせますように。

星に願いを。

 

 

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にわとり舎
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にわとり舎

阿蘇の里山の水源近くの古民家をセルフリノベーションしながら、薪をくべ、田畑を耕し、ときどき麦を編みながら、動物たちとともに暮らしています。あたらしい時代のあたらしい生き方を実践すべく、土に根を張り、ヒトも自然の一部として、日々をおもしろがって生きています。

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